本研究の目的は、Web上の不正サイトの効率的な探索である。不正サイトとは、マルウェア、フィッシング、なりすましなどを示す。そこで本研究では、仮想化技術を用いた自律分散協調型Webクローラを開発する。
具体的には、複数のWebクローラが協調しながら、広大なWeb空間を探索する方式を提案する。そこで仮想化技術を活用した実行環境の動的再構築を構築する(図1)。
図1.仮想化技術を用いた自律分散協調システムの概要
Webクローラの実行環境として、コンテナ型仮想化技術「Docker」を採用する。Dockerを用いて、クローラを仮想的に実行することで、ホスト側に影響を与えないメリットがある。加えて、感染、乗っ取りによる不正活動への関与、他環境への干渉を排除する目的もある。各クローラの動作を制御するクローラ仮想化マネージャ(CVM)は、各クローラをDockerコンテナ上で実行し、クローラの起動・停止を制御するプログラムである。これにより、不正サイトを安全かつ効率的に探索できる。
図2.Dockerの概要
現在、以下の学会発表がある。